自己破産の手引き~手続きの流れから弁護士費用までを徹底解説!
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ギャンブルで借金が増えてしまい、返済も厳しい。しかし、ギャンブルが原因で作った借金で、自己破産は出来るのでしょうか?
自己破産といっても、借金を抱えていれば誰もが出来るというわけではありません。特にギャンブルでは自己破産が出来ない事情があります。
自己破産の簡単な流れは、「破産手続き開始」を行いその後で「免責許可」で許可されて初めて自己破産が成立します。
この免責許可では「免責不許可」という事由で認められないものがあります。以下が免責不許可に該当するものです。
これらに該当するように、ギャンブルで作った借金の場合は自己破産が出来ない不決まりになっているのです。しかし、これらの項目でも例外があります。「裁量免責」という制度です。
一度、賭博行為で多額の借金を抱えた人でも、誠実な態度で手続きに臨んでいる人は、裁判官によって救済、更生がはかられます。この制度を利用すれば、ギャンブルで作ってしまった借金でも無かったことになります。
しかし、必ず成功するということではありません。条件としては、誠実な態度で取り組む姿勢と1度目という点です。何度も同じ理由で多額の借金を抱えていては意味がありません。
しかし、この裁量免責で許可がおりるまでに厳しい目でチェックされることになります。
裁量免責では、誠実な態度をチェックすると先ほど紹介しました。このチェックをする人こそが、管財人です。
管財人は、ギャンブルをやったことに対して反省しているのか?
今後ギャンブルを行う可能性などあらゆる視点から厳しい目でチェックされます。
このチェックをクリアしなければ、裁量免責はおりません。
管財人のチェックだけではなく、裁判所にギャンブルで借金を増やしたことを猛省しているという姿勢を示さなければなりません。そこで登場するのが「反省文」です。
反省文で、ギャンブルに対する反省や、借金を返すことが出来なかったことへの謝罪等を更生したことをしっかり示す必要があります。これが、裁判所への証拠にもなるので、しっかり提出をすることをオススメします。
裁量免責を利用すれば、ギャンブルの借金だとしても自己破産が認められるかもしれませんが、最もやってはいけないのが、破産申告時にギャンブルが原因で借金を作ったということを隠して申請をすることです。
この場合、調べていくうちに、ギャンブルで借金したことが判明した場合、弁護士、裁判所の印象は最悪でまず自己破産は難しくなります。
ギャンブルで借金を作ったと素直に伝えていれば自己破産出来たものが厳しくなってしまうのです。
何故、バレてしまうのかというと、弁護士は「いつ、どのくらいの金額を借りたのか」という履歴をチェックすることが出来ます。しかも、各債権者の履歴や過去の預金通帳から、ギャンブルで借金を作ったということがわかってしまうので、嘘をつくのは絶対しないようにしましょう。
以上のように、ギャンブルで借金を抱えていても制度的には自己破産をすることが可能です。更に理解を深めてもらうために、ギャンブルが原因で自己破産に至ったAさんの体験談を見ていきましょう。とにかく早めに弁護士に相談することが先決ですよ。
Aさんが、どのように自己破産手続きを行なったのが、先ほど紹介した制度に注目しながら読んでください。もし悩んでいる人がいれば、Aさんのように破産手続きを行いましょう。
自己破産するだなんて正直、20代半ばの時分には思ってもみませんでしたよ。今思えば、ですね。
きっかけはパチスロ。先輩に誘われたのがきっかけです。多くのパチスロファンを魅了して、また狂わせてやまなかった機種「ミリオンゴッド」がありましたよね。自分がハマり出したのは、この機種が出始めてから。余談ながらミリオン…は2000年代初頭に初登場してブレーク、その後も後継機種が何代も出まくって今日に至っています。
閑話休題。
当時は1日に20万円負けることも、5時間ほどで20万円勝つことも。1日かけて100万円勝つこともあるような…、狂った時代でしたよ、本当に。
その時、勤め人の私は、まあまあの給料をもらっていたんです。年俸にして960万円。20代でこの金額をもらっている人間なんて、周りにいやしなかった。そう、要するにお金には困ってなかったんです。
しかし、スロットにハマってからは、もう目も当てられない。転落そして奈落の底へとまっしぐらの人生。毎月40万~60万円ほど負けが込んでいくんですからね。スロットをやり出して1年後、貯金はもう底をついていました。
ミリオン…との出会い、いや出遭いから2年目にはサラ金に手を出すようになっていました。それでもというか、案の定というかスロットは止められず、借金だけが膨らんでいく。負けて借金、スロット、負けて借金…の無間地獄のような日々でした。
借金がついに900万を超えた頃には、もう何も考えられず自殺まで考えました。本気で。
「飛び降りれる場所は…」。毎日毎日、来る日も来る日も死に場所を探していたこと、いまだに忘れられませんね。そんな時、職場の後輩が「○○さん(私)、ボクがお金出してあげますんで、借金を全部清算して実家に帰りましょう!どうですか?そうしましょう!」。仕事なんか手につかず、日々うつむくままの私に後輩が声をかけてくれたのです。
正直、その頃の私は、人付き合いなんかどうでもよかった。むしろ人と付き合うことを避けていました。でもこの後輩だけは、態度からして見え見えな私に近寄ってくる奇特な人間でした。
「先輩、ボクでよければ状況話してくださいよ!」。後輩は私の肩をポンと叩きながら、気さくに話しかけてきたのです。
あの時のこと、忘れられないですね…。
で、これまでの経緯、パチスロをやり出し、負けが込んで900万円まで借金が達し、サラ金に手を出し、借金を取り返そうと懲りずに、そして自殺…うんぬん。すべてを洗いざらいぶちまけました。その間、後輩はうんともすんとも言わず黙って聞いていてくれたのです。
あらかた一通り話終わった私を見て、後輩は言いました。
「自己破産しましょう。自己破産の費用はボクが出します!実家に帰る金も50万円くらい用立ててやりますよ」
信じられない後輩の言葉。そして…。
「だから死なないでください…」
死ぬなんて一言も言っていませんでした。でも後輩には私のことなんて、お見通しだったのでしょう。
それからの手続きは、今振り返ればあっという間でした。後輩が弁護士を探してきてくれたのです。弁護士に指示された書類を集め、資産目録を作成させられて、後輩に弁護士とのやり取りをしてもらいました。
「ギャンブルでの破産は無理だよ」と弁護士はサラリ。そうだよな、ギャンブルじゃ無理だよな…。私は当然だなと納得していました。しかし…。
「この人のギャンブル狂いは病気なんです!社会の害悪が原因なんです!何が何でも免責を取ってください!」。後輩はいきり立ち、そう強く弁護士を説得してくれました。
正直、私には財産も何もありませんでした。破産宣告と免責はアッサリ、なにもなかったかのように下りたのです。実は、私は自殺する気でいたので、会社をすでに辞めていました。年収の低さも、破産宣告と免責許可で加味されたのかもしれませんね。もし会社勤めのままだったら、年俸が960万円もあるわけですからね…。
「900万円の免責が下りたよ」。弁護士からそう聞かされた時は、本当に驚きました。驚きと同時にまた肩の荷も降りました。「これで、死ななくてよくなるかな…」と。
ただ、もうこれ以上、東京で生きていくのはつらいな、とも思いました。
私には東京で生きていくのは無理だろ。後輩はきっと、そう思っていたに違いありません。どこまでもいつまでも、私を見通していたのでしょう。後輩は「はい、これ」と50万円を私に渡してくれました。
「これで人生立て直すんですよ」
後輩からのお金を元手に実家に帰りました。今でも、月給18万円そこそこ、マンションの掃除員とかをしながら生活していますが「あの頃の自分って、なんだったんだろう」と、頭に浮かびっぱなしです。
じゃあ、スロットは卒業?いや、正直なところ今でもスロットをやらないのかというと、そんなこともありません。たまにやってしまいます。たまにですよ。以前の私のように、狂ったような打ち方はしません。
「自己破産は恥ずかしい」と思って、自己破産せずに自殺してしまう人が多い世の中と、私はよく耳にします。でも誰か一人でも、私の後輩のように手を差し伸べてくれる人がいたら…。助かる人も少しはいるんじゃないかなと思いますよ。
私のように。
もし皆さんの周りに、借金で苦しんでる人がいたら、話を聞いて上げてください。そうしたら私のように生きていられるはず。そう願ってやみません。
悩まないで相談しましょう!自己破産に強い弁護士がいる
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※以下の自己破産の相談料金は、各事務所の公式ホームページでご確認ください。なお掲載している料金は税別です。
※アディーレ法律事務所は2017年10月11日から2カ月、業務停止しています。
料金 | |
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個人 | <着手金・報酬金> 200,000円 ※負債額3,000万円以内の場合 |
法人 | 300,000円 ※実費+約240,000円 ※負債額3,000万円以内の場合 |
料金 | |
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個人 | <着手金> 同時廃止:200,000円 管財事件:280,000円 ※報酬金は不明(要問合せ) ※最大10回分割払い可能 |
法人 | 500,000円 ※最大10回分割払い可能 |
以上、紹介してきた各法律事務所の同時廃止にかかる合計費用を改めてまとめました。ご参考ください。
※以下の自己破産の相談費用は、各事務所の公式ホームページでご確認ください。なお掲載している料金は税別です。
アディーレ 法律事務所 |
東京スカイ 法律事務所 |
東京 ミネルヴァ 法律事務所 |
ベリーベスト 法律事務所 |
法律事務所 ホームワン |
法律事務所 MIRAIO |
ひかり 法律事務所 |
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個人 | 270,000円~ | 130,000円~ (税込) |
400,000円~ | 240,000円~ | 200,000円~ | 不明 | 300,000円~ |
法人 | 600,000円~ | 290,000円~ (税込) |
540,000円~ | 600,000円~ | 500,000円~ | 不明 | 800,000円~ |
アディーレ 法律事務所 |
東京スカイ 法律事務所 |
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個人 | 270,000円~ | 196,000円~ |
法人 | 600,000円~ | 290,000円~ |
東京ミネルヴァ 法律事務所 |
ベリーベスト 法律事務所 |
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個人 | 400,000円~ | 240,000円~ |
法人 | 540,000円~ | 600,000円~ |
法律事務所 ホームワン |
法律事務所 MIRAIO |
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個人 | 200,000円~ | 不明 |
法人 | 500,000円~ | 不明 |
ひかり法律事務所 | |
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個人 | 300,000円~ |
法人 | 800,000円~ |